【Nコン2026】東京都予選高等学校の部結果2日目レポ!講評メモ

みなさん、こんにちは!

7月25日、38℃という強烈な猛暑の中、Nコン(NHK全国学校音楽コンクール)東京都コンクール予選の2日目を聴きに「府中の森芸術劇場ドリームホール」へ行ってきました!

受付でいただいたプログラムには、大きく【課題曲テーマ:どきん】の文字。

炎天下から冷え冷えとした大ホールに入ると一気に汗が引きます。
でもコンクールの熱気がつたわってきて、ちょっとドキドキ!

2027席の大ホールは舞台も大きく立派です。
前席半分くらいに出場校(22校)の皆さんの席があり、中央には審査員席が設けられていました。

今回わたしが聴いたのは、≪予選Bの第3部≫です。

今年の高校生の部、課題曲『まだ旅の途中!』がどんな風に表現されていたのか、そして個性あふれる自由曲の数々について、会場で感じた生の感動をレポートしていきます!

このレポートを読んで、出場した皆さんにエールを送ってもらえると嬉しいです!

Nコン東京都予選高等学校・出場校の課題曲と自由曲演奏レポート(第3部)

都立八王子東高等学校【銅賞】

 課題曲:力強いラスト「まだ旅の途中!」が好印象

初めに聴いた都立八王子東高等学校は出場人数が多く(数え忘れてしまった!)声量もたっぷり。エネルギッシュで、爽やかな歌声が印象的でした。
最後の「まだ旅の途中!」が力強く言い切るように歌われていたのも好印象でした。

 自由曲:『遠くへ』(無伴奏)美しく難易度の高いハーモニー

自由曲は谷川俊太郎の詩、三宅悠太作曲の無伴奏合唱組曲「雨よ降れ」より『遠くへ』。
アカペラ(無伴奏曲)はハーモニーと響きの美しさが命ですね。
難しい曲をとても美しく歌っていて、まず感心しました。
ただ、言葉がはっきり分からなかったのが、もう一歩惜しい気も。

都立日野高等学校

課題曲:9名の女声によるおとなしくも素敵な解釈

出場人数は9名の女声と少なかったのですが、声は遠くまで良く響き、特に高音の美しさが印象的でした。
『まだ旅の途中!』は少しおとなしい感じでしたが、こんな解釈も良いなと思いました。

自由曲:『麦わら帽子』(無伴奏)若々しく純粋な心が響く演奏

自由曲は立原道造の詩、須藤諭作曲「麦わら帽子」です。
立原道造のこの詩は作曲家が音楽にしたいと思う詩なんでしょうね。

ピアノパートが美しい三善晃の女声合唱曲もすばらしいですが、今回のアカペラで歌う「麦わら帽子」は若い女性にふさわしい、純粋な心をうたい上げていて心に響きました。

都立三鷹中等教育学校

課題曲:珍しい編成(女声4・男声1)で見事に表現

女声4名、男性1名とバランス的には珍しい組み合わせでしたが、違和感なく聴こえたのは流石です。
『まだ旅の途中!』は少しおとなしく、この曲の特色を出すのは難しかったかもしれません。

自由曲:『聞こえる』メッセージ性の強い一曲への挑戦

自由曲は岩間芳樹の詩、新見徳英作曲の『聞こえる』です。
混声合唱なのでこの編成はちょっと無理があったかなぁ。
でも、メッセージ性の強いこの曲をしっかり歌っていて、応援したくなりました。

豊島学院高等学校・昭和鉄道高等学校

 課題曲:指揮の先生の躍動感あるリズムと言葉の明瞭さ

『まだ旅の途中!』言葉がはっきり聴こえ、声も頭声発声では無いのによく通っていました。
リズムにもう少し柔軟性があっても良かったかなと感じました。

自由曲:『はじまり』高校生の気持ちに寄り添う選曲

自由曲は工藤直子の詩、木下牧子作曲の『はじまり』です。
全体に低めの中音域で歌われるこの曲もメッセージ性があり、高校生の気持ちにピッタリかもしれないと思います。

ただ、コンクールでは地味な感じが否めないのと、表現が難しい点でちょっと惜しい気がしました。

桜丘高等学校

課題曲:言葉の聞き取りやすさと、大ホールならではのバランスの難しさ

男声8名、女声10名の編成。
『まだ旅の途中!』は言葉がはっきり聴こえてとても良かったのですが、フォルテになった時ピアノの音にかき消されてしまったのは残念でした。

このホールは響が良いので、ピアノとのバランスが難しいですね。

自由曲:『影絵』ピアノと歌の高度な表現力

自由曲は覚和歌子の詩、横山潤子作曲の『影絵』でした。
ピアノパートがかなり難しく活躍するのに対して、歌は音程の幅が少なく抽象的です。

これまた表現のレベルが求められる曲と感じました。
課題曲も、自由曲も言葉がしっかり聞き取れたのが好印象でした。

英明フロンティア高等学校

課題曲:女声合唱ならではのマイルドで美しい響き

女声12名
『まだ旅の途中!』はちょっと迫力が足りないかと感じましたが、響きがまろやかで美しく心地よかったです。
女声合唱ならではの美しい『まだ旅の途中!』でした。

自由曲:『白い雲』独・日ふたつの言語とピアノが織りなす情景

自由曲はヘッセの詩、信長貴富作曲の『白い雲』でした。
歌詞がドイツ語と日本語で歌われる複雑な作りの曲です。言葉がよく分からなくて難しい曲との印象が強かったです。

ピアノパートもたんなる伴奏ではなく、情景を描写しているような激しさがあります。
美しく歌っていますが、伝わりにくいところがちょっと残念でした。

会場が温かい空気に包まれた「フリー参加」の3校

審査対象外だからこそ伝わる「歌が大好き」という情熱
フリー参加は審査の対象にはなりませんが、大舞台で歌うという経験は得難いものだと思います。

出場校:都立東久留米特別支援学校、白梅学園高等学校、都立杉並総合高等学校

『HEIWAの鐘』『桜の花びらのように』『あなたに歌の花束を』の名曲とともに、皆さん「歌が本当に好きなんだなぁ」と…会場に暖かい空気が漂うようでした。

Nコンまるでお祭り!審査待ち時間の「サプライズ交流」

 審査を待つ40分間に起きた奇跡的な出来事

生徒たちが自発的に舞台に上がり、即興で『生き物だから』等を暗譜で合唱!

審査結果を待つ40分余りの間にちょっとしたイベント(?)がありました。
出演した合唱団のほぼ全員だったのでしょうか、自発的に舞台に上がり、即席で指揮者、伴奏者が決まり「生き物だから」他2曲を暗譜で、元気いっぱいに歌ったのです。

これはコンクールというよりお祭りのようでした。

ライバルであり仲間でもある高校生たちの爽やかな連帯感。

皆さん歌うことが好きで、喜びをもって歌っているのが伝わってきます。
そしてお互いがライバルであり友達でもある連帯感に、爽やかな感動がありました。

Nコン審査員の先生による「講評メモ」

課題曲『まだ旅の途中!』の歌い方

ゴスペルらしさと強弱のコントロールが大事です。

ボーカリーズ(歌詞以外の発声)の具体的な注意点

(Hum) 口を閉じる
(N) 口を開けて舌を口蓋へ
(OO) 「ウ」の発音(英語のToothの口)
AH は派手に、U はおとなしく

アーティキュレーション(記号)の意味を考える

作曲家の意図(スタッカート、テヌート、アクセント等)を汲み取ることの大切さ。
作曲家は各記号をつけるときに「ここはこうしてほしい」という考えのもとで作曲している。
ボーカリーズの肝はそれをいかに表現するかというところにある。

などなど…

また、初めに「今日の演奏が今までで一番良かったと思う人は?」の質問をされたところ、半数ぐらいの人が挙手をしていました。
「じゃぁ手を挙げなかった人は、練習の方が良かったんだね?…でも音楽は人に聴いてもらって初めて成り立つものだから、人に聴いてもらうことを前提にしよう」といった内容のことを話されました。
この心構えは合唱に限らず、どの音楽分野においても技術上のことと同じように、とても大切なことですよね。

Nコン高等学校の部予選B・審査結果の発表

金賞
早稲田実業学校高等部
都立小金井北高等学校
共立女子高等学校

銀賞
践女子学園高等学校
広尾学園高等学校
八王子学園八王子高等学校
東洋英和女学院高等部

銅賞
都立晴海総合高等学校
都立国分寺高等学校
都立八王子東高等学校 

私の聴いた第3部には金賞校がありませんでしたが、みんなの熱量に感動した素晴らしい一日でした!

会場の外は、もう暑さが和らいで遠くに雷の音が聴こえています。
本選と、ブロックコンクールが聴けることを願いながら帰りました。

本選の日程
中学校の部:8月6日(木)13:20
小学校の部:8月7日(金)10:10
高等学校の部:8月7日(金)15:25

会場
文京シビックホール 大ホール
(東京メトロ「後楽園」駅・都営地下鉄「春日」駅直結 / JR「水道橋」駅より徒歩10分)

 

 

 

 

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