こんにちは!
今年もNコン(NHK全国学校音楽コンクール)の季節がやってきましたね。
毎日の部活や放課後の練習、本当にお疲れ様です!
今年の中学校の部の課題曲、『はなへ。』を初めて聴いたとき、みんなはどんな風に感じましたか?
「ピアノがめちゃくちゃカッコいい!」 「メロディは綺麗だけど、きれいにハモるのが難しそう……」 色々な感想を持ったと思います。
それもそのはず、この曲を作詞・作曲したのは、世界的なピアニストの反田恭平(そりた きょうへい)さん。
世界最高峰の「ショパン国際ピアノコンクール」で2位に輝いた、ものすごい音楽家なんです。
その反田さんが、みんなのために初めて合唱曲を作ってくれました。
この記事では、『はなへ。』に込められた秘密や、どうすればコンクールで「聴いている人の心を震わせる演奏」ができるのか、明日からの練習ですぐに使えるポイントを分かりやすく解説します。
みんなで最高のステージを作って、金賞を掴み取りましょう!
作詞・作曲者の反田恭平さんが『はなへ。』に込めた想いとは?
まずは、この曲がどうやって生まれたのか、その背景を知ることから始めましょう。
曲の背景を知ると、歌に込める気持ちがガラリと変わりますよ!
なぜ、ピアニストの反田さんが合唱曲を?
まずは、この素晴らしい楽曲を生み出した現代の天才音楽家、反田恭平さんについて改めて振り返り、なぜ「合唱曲」を手掛けるに至ったのか、その背景に迫ります。
反田恭平という音楽家
反田恭平さんといえば、力強くも繊細、そして圧倒的な音の色彩感を持つピアニストとして世界中に知られています。
近年では反田さん自身がプロデュースする「Japan National Orchestra(JNO)」を率い、指揮者としてのキャリアも本格化させており、音楽の構造を俯瞰(ふかん)して捉える稀代のマルチ音楽家として進化を続けています。
そんな反田さんが、10代の多感な時期を過ごす中学生たちのために、人生で初めて「合唱曲」を作曲しました。
反田恭平『はなへ。』の作詞・作曲に対する想い
反田さんはインタビューなどで、言葉と音が融合する「歌」というジャンル、そして「声」という究極の楽器が持つエネルギーについて、深い敬意と関心を寄せていたことを語っています。
特に中学生という時期は、声変わりや心の成長など、人生の中でも最も激しい変化の中にあります。
大人でもない、子どもでもない、その瞬間にしか出せない「ひたむきで、少し壊れそうで、それでも前を向こうとするエネルギー」。
反田さんは、その年ごろの等身大の声が重なり合ったときに生まれる、唯一無二のハーモニーをイメージしながら作曲したそうです。
反田さんも中学生の頃、Nコンの映像を観たり、学校で課題曲を歌ったりしたとか。
「私にとっては青春の甘酸っぱい思い出です」とコメントされています。
反田恭平さんはピアノだけでなく、音楽の広いジャンルに関心を寄せている、素敵な人ですね。
反田恭平『はなへ。』のタイトルってどういう意味?
タイトルにある『はなへ。』という言葉。ひらがなで書かれた「はな」には、複数の意味が重ね合わされています。
- 地面から芽を出して、美しく咲く「花」
- 「ハナちゃん」のように、誰か大切な「たった一人の名前」
- そして、これから未来に向かって進んでいく、「みんな(中学生)自身」
そして、後ろに付いている「。」(句点)が非常に印象的です。これは、単なる呼びかけではなく、「ここで一度立ち止まり、しっかりとあなた(はな)に向き合う」という強い意志や、一つのメッセージの完結、あるいは手紙の宛名のような温かさも感じられます。
大人でもない、子どもでもない、「今のみんなにしか出せない、ひたむきで一生懸命な歌声」をぜひ、聴かせて下さいね。
ここに注目!反田恭平『はなへ。』の音楽のヒミツ
『はなへ。』は、これまでの合唱曲とは少し違う、新しい魅力が詰まっています。
『はなへ。』ピアノは伴奏じゃない!もう一人の「主役」
この曲のピアノ、すごく豪華で綺麗ですよね。
反田さんはピアニストなので、ピアノを単なる「歌の引き立て役」としては作っていません。
ピアノと合唱が、まるで二人三脚で会話をしているようなバランスになっています。
ピアノの激しい動きは心の不安を表していたり、優しい音は光を表していたりします。
伴奏をよく聴いて、ピアノで表現されている気持ちと共鳴することが、大切なポイントです。
『はなへ。』にはハッとするような「和音(ハーモニー)の変化」が
『花へ。』を歌っていると、急に明るくなったり、切ない気持ちになったりする瞬間がありませんか?
反田恭平さんは、「心の揺れ」を和音の変化で表現しています。
この「音の色の変わり目」を全員でキャッチできると、一気に演奏のレベルが上がると思います。
『はなへ。』金賞を狙う!パート練習や合わせで使える歌い方のコツは?
ここからは、コンクールで高い評価をもらい、何より聴いている人を感動させるための具体的なテクニックを解説しますね。
パート練習やミーティングのときに、ぜひみんなでシェアしてください。
尚、歌詞の続きはNコン公式サイトでご覧ください。
①【歌い出し】ねがいのなかに、たったひとつ~
声を張らない!「言葉をそっと置く」イメージで
前奏の美しいピアノに導かれて、いよいよ合唱が始まります。
ここは曲の第一印象を決めるめちゃくちゃ大事なところです。
- 子音(しいん)を大切に
日本語の歌詞をはっきり伝えるために、言葉の頭の音(「は」なら「h」、「さ」なら「s」)を丁寧に発音しましょう。 - 息をもらしすぎない
小さい声(p=ピアノ)で歌うからといって、息を「すーっ」と漏らしすぎると、音程(ピッチ)が下がって暗くなってしまいます。
お腹に少し力を入れて、まっすぐな声で歌ってていきましょう。
心がまえ
ここではまだ100%のパワーを出さず、目の前にいるたった一人の親友に、そっと語りかけるように歌いましょう。
②【Bメロ】今を生きることは~
縦のリズムを揃えて、ハモりの「色」を変える
曲が少しずつ展開していくBメロ。ここでは「チームワーク」が試されます。
- 言葉のタイミング(縦の線)を合わせる
ソプラノ、アルト、男声の言葉が動くタイミングを、1ミリもズレないくらい完璧に揃えましょう。
誰か一人、遅れるとせっかくの綺麗な和音が濁ってしまいますし、緊張感がなくなります。 - アルトと男声(内声・下声)が鍵を握る
メロディはソプラノが歌っていても、「切ない気持ち」や「明るい色」に和音を変えているのは、アルトや男声の声です。
自分のパートが音楽の下支えであることに意識を持って、自信を持って歌いましょう。
③【サビ】強く今を生きることは~
叫ばないで!「豊かな響き」でパワーを爆発させよう
一番盛り上がるサビです!気持ちが高ぶるところですが、ここに最大の落とし穴があります。
- 地声で叫ぶのはNG
感情が入りすぎて、学校の応援団や体育祭みたいな「地声」になってしまうと、合唱としての美しさが消えてしまいます。
どんなに強く歌う場面(f=フォルテ)でも、頭の上から声を抜くような「(頭声)」の響きを絶対にキープしてください。 - 声を「大きく」ではなく「深く」
口の奥(軟口蓋)をしっかり開けて、ホールの奥まで声を響かせるイメージです。 - 言葉の「山場」を決めよう
サビの歌詞の中で、「一番伝えたい言葉」はどれですか?
その言葉に向かって、全員で一歩ずつクレッシェンド(だんだん強く)していくと、聴いている人も一緒に歌っているような感動が生まれると思います。
④【エンディング】最後の音が消えて、指揮者が手を下ろすまでが「合唱」
盛り上がった曲の最後は静かに消えていきます。
- 語尾を100%丁寧に
最後の言葉の語尾がバラバラだと、それまでの良い演奏が台無しになってしまいます。
指揮者の手をしっかり見て、全員で同時に息を収めましょう。 - 「静寂」も演奏の一部
歌い終わった後、ピアノの最後の音が消えて、指揮者の手がゆっくり下りるまで、絶対に体を動かしたりしないこと。
聴いてくれている人に「余韻」を届けるという意識を持ちましょう。 - テクニックよりも大切なこと:みんなの「等身大」をぶつけよう!
いろいろなコツを書いてきましたが、最後に一番大切なのは、みんなの「心」です。
学校生活のなかで、友達とケンカしちゃったり、勉強や進路が不安だったり、なんとなくモヤモヤすることってありますよね。
『はなへ。』という曲は、そういう「綺麗なだけじゃない、みんなのリアルな葛藤や悩み」も全部わかった上で、「それでいいんだよ、前へと進もう」と背中を押してくれる曲です。
コンクールだからといって「優等生みたいに、お行儀よく綺麗に歌わなきゃ」と思いすぎる必要はありません。
不器用でもいい、少し声が震えてもいい。 「今、このメンバーで、このメンバーにしか作れない音楽を届けるんだ!」 その強い想いが声に乗ったとき、みんなの演奏は審査員の先生や、会場のお客さんの心を間違いなく掴みます。
『はなへ。』と一緒に、最高の夏にしよう!
反田恭平さんが作ってくれた『はなへ。』は、歌えば歌うほど新しい発見がある、宝箱のような名曲です。
- ピアノの音をよく聴いて、一緒に会話するように歌う
- 静かなところは言葉を丁寧に、サビは綺麗な響きをキープして爆発させる
- みんなのリアルな気持ちをそのまま歌に乗せる
この3つを大切に、これからの練習を頑張ってくださいね。
ぶつかり合うこともあるかもしれないけれど、みんなで悩んで作り上げた音楽は、一生の宝物になるでしょう。
今年の夏、みんなのステージが最高の輝きで満たされることを、心から応援しています!
追記:反田恭平さんがピアノを弾き指揮をしている演奏動画をNコン公式サイトで観ることができます。
またCDも発売されています。
Nコンまとめ

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