【Nコン2026】近畿ブロック本選(大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山)受賞校一覧と大阪府の金賞校自由曲解説

こんにちは!

第93回「NHK全国学校音楽コンクール(Nコン2026)」近畿ブロックの審査結果をお届けします!

暑さに負けず練習を重ねたみなさん、お疲れさまでした。

みごと難関の地区予選を突破して近畿ブロックコンクールへ駒を進められた代表校・受賞校のみなさん、本当におめでとうございます!

当記事では、各府県本選の受賞校一覧をまとめてご紹介します。
さらに、今回は大阪府の金賞校の自由曲にスポットを当て、曲に込められた想いや聴きどころを詳しく解説!
合唱ファン必見の内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

Nコン大阪府小学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞 銅賞
大阪市立日吉小学校 関西大学初等部 堺市立金岡南小学校
吹田市立吹田東小学校 阪南市立桃の木台小学校 東大阪市立鴻池東小学校
大阪市立関目東小学校 池田市立秦野小学校

Nコン大阪府小学校の部・金賞校の自由曲

大阪市立日吉小学校
『夕暮れの歌声』
作詞:チャンゴー民謡(ハンガリー)
作曲:Karai József (ヨージェフ・カライと表記されることが多いですが、ハンガリー語では日本語と同じ苗字・名前となります。)

チャンゴー民謡とは聞きなれない言葉ですよね。
チャンゴー民謡とはハンガリーのチャンゴー民(ルーマニアのモルダビア地方に住む、ハンガリー系の少数民族)の民謡です。

  • チャンゴー民謡の特徴
    ハンガリーの古い時代のメロディーや、ルーマニア民謡の独特な変拍子・リズムが使われています
  • 『夕暮れの歌声』
    初めは静かな哀しげなメローディーが続くが、後半テンポが速くなり、ハンガリーの民族舞踊のような溌溂として、ユーモラスな展開をします

今回NHKが放送した大阪本選、小学校の部で日吉小学校の演奏を聴きました。
少し哀しげなメロディーがピアノで弾かれ、それにのって情景を語るように歌が歌われます。
中間部に入るとテンポが速くなり、ピアノが打楽器のようなリズムを刻みだし、何が始まるのかと興味をそそられます。

日吉小学校の演奏は楽しく面白いリズムにのって歌たわれ、いかにも民族的な生命力を感じさせて、この歌の素晴らしさが伝わってきます。
ハンガリー民謡の魂を美しい声と力強い表現で、ここまで伝えられることに感動させられました。

私が小学校で音楽の授業を担当していたころ、ハンガリーのコダーイによる教育システムが盛んでしたが、このチャンゴー民謡を聴いてその頃のことをなつかしく思い出しました。

吹田市立吹田東小学校
組曲「二億年ずつ23回」から 『二億年ずつ23回』
作詞:里乃塚 玲央
作曲:山本 純ノ介

曲のタイトル『二億年ずつ23回』って何を意味するの?と疑問がわきませんか?

  • 一周するのに「二億年」?
    太陽が銀河系を1周するのは「約2億年」と捉えて、太陽は現在23周しているという考えから、このタイトルがついたといわれています
  • 壮大さと身近さの対比
    星の誕生や銀河の回転という「気が遠くなるような大きな世界」と、いまここにいる「自分たち」の命の温もりを地続きなんだと表現しているのです
  • 音楽は ピアノで星のまたたきを表現、同時に低音の響きで宇宙の闇や無限の深さを描いています
  • 変拍子やドライブ感のあるリズムが多用され、宇宙空間を突き進むエネルギーを感じさせます

吹田東小学校の演奏も放送で聴くことができました。
この曲は初めて聴きましたが、太陽のエネルギーを受けて命が躍動するようすや、ぽかぽかとした地球の優しさが、リズミカルで温かみのあるメロディーによって心地よく聴こえてきます。

対位法的に重なり合った声が美しいハーモニーを生み出して言葉もはっきり聴こえ、難しさを感じさせないほど素敵な演奏でした。

Nコン大阪府中学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞 銅賞
大阪市立文の里中学校 大阪市立阪南中学校 茨木市立西陵中学校
四天王寺中学校 大阪信愛学院中学校 堺市立浜寺南中学校
清教学園中学校 堺市立大浜中学校

Nコン大阪府中学校の部・金賞校の自由曲

大阪市立文の里中学校
女声合唱組曲「音楽に寄す」から『春風』
作詞:ライナー・マリア・リルケ
作曲:土田 豊貴

20世紀を代表するオーストリアの詩人ライナー・マリア・リルケの詩(富士川英郎 訳)から土田豊貴さんが作曲したものです。
作品については以下のとおりです。

  • 「春風」とは
    詩人リルケにとっての「春風」は、ただの心地よい風ではなく、冬の滞った寒さを破り、根底から揺さぶる「目覚め」や「運命」の象徴(疾風)として描かれています
  • 詩の世界観
    自然の圧倒的な生命力と、それに翻弄されながらも新しく生まれ変わろうとする人間の内面(愛や自己変革の予感)がドラマティックに交錯します。
    ただ美しいだけでなく、どこか狂気や切迫感、神秘的な恐れを内包しているのが特徴です
  • ピアノとの密度の濃いアンサンブル
    合唱が主、ピアノが従という関係ではなく、ピアノパートは「風の激しさ」や「情景の背景」を物語っています
    ピアノのダイナミックなうねりと、合唱の息づかいを融合させることが求められます

放送で聴いた感想です。
ピアノパートがつねに大きなうねりを作って印象的でした。
歌は苦しみを乗り越え新生していく様子がドラマティックに展開されていきます。
言葉はよく分からなかったのですが、音楽の流れによって追体験しているような不思議な感覚がありました。

四天王寺中学校
『聞こえる』
作詞:岩間芳樹
作曲:新実 徳英

第58回(1991年)Nコンの課題曲として作られた作品です。
このころの世界中から聞こえてくる不穏な事件(天安門事件、ベルリンの壁崩壊、重油で飛べなくなった海鳥、森林破壊など)をテレビなどで目にしても、果たして自分に何ができるのだろうかと言う無力感や葛藤を描いています。

  • 現実との直面
    「僕」の耳には、遠い異国の地で起きている争い、弾圧、環境破壊の凄惨な「音」がリアルに聞こえてきています。
    直接その場にいなくても、メディアを通じて世界の痛みを自分のことのように感じ取っている多感な若者の感性が描かれています。
  • 自己の無力感と葛藤
    窓の外を見れば、いつも通りの静かな街並みや緑が広がっています。
    世界がこれほど血を流しているのに、自分は何もできず、ただ安全な部屋にいる。
    「何をすればいいのか」「自分に何ができるのか」という、若者特有の強い無力感と自己嫌悪、そして焦燥感が表現されています。
  • 希望への祈りと決意
    「生きるということ」「愛するということ」の本当の意味を問いかけます。
    最後の「聞こえる」は、前半の悲劇の音ではなく、「新しい時代への足音」や「希望の歌」を聴こうとする意志へと変わります。
    世界の痛みを胸に刻んだ上で、それでも私たちは歌い、夢を諦めずに生きていくという力強い決意で曲が締めくくられます。
    無力感に打ちひしがれるだけでなく、それでも未来へ向かって歩き出そうとするメッセージです。

これほどまでに具体的なはっきりとしたメッセージを強く歌った曲は珍しいのではないでしょうか?
作詞、作曲された当時の時代背景が浮かんできます。

四天王寺中学校の演奏も放送で聴きました。
この曲は大人のコーラスでも聴いたことがありますが、四天王寺中学校の演奏は中学生らしい純粋さと切実さが感じられて、心を打たれました。

このような作品は詩にどれだけ共感することができるかが、心に響く演奏のポイントだと思います。

Nコン大阪府高等学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞 銅賞
大阪成蹊女子高等学校 清教学園高等学校 相愛高等学校
四天王寺高等学校 大阪府立清水谷高等学校
大阪信愛学院高等学校

Nコン大阪府高等学校の部・金賞校の自由曲

大阪成蹊女子高等学校
『風のうた』
作詞:安水 稔和
作曲:三宅 悠太

安水稔和の詩による『風のうた』は、目に見えない「風」の姿を通して、生と死、記憶、そして祈りといった人間の深い精神性を描き出した詩です。

  • 「風」という目に見えない存在へ
    詩の初めに「風のうた」と言う言葉がありますが、その後に続く詩の中には「風」という言葉はありません。
    落ちる鳥のために。 悲しむ犬のために。 泣く魚のために。
    誰かのために吹く風。
    風は形を持たないけれど確かにそこにあり、万物を吹き抜けていくものとして描かれます。
  • 生と死の境界、そして「祈り」
    組曲全体のテーマである『祈り』と深く結びついています。
    世界のあちこちを巡り、人々の営みや自然のささやきを運んでくるように、風は今を生きる私たちと、かつて存在したもの(あるいは遠く離れた大切なもの)を繋ぐ祈りの象徴として描かれています。
    音楽の特徴
  • 「Vocalise(ヴォカリーズ)」
    「風のうた」が始まる前に、言葉のない序奏として「Vocalise」が置かれています。
    これは作曲者が「本編の世界観へ自然に入っていけるようなグラデーションの創出」を意図したものだそうです。
  • ドラマティックな音楽構成
    語りかけるような静かに始まり、女声合唱の澄んだ響きに、ピアノパートが風を表現するかのような高音域の速いパッゼージを奏で、クライマックスへと向かう構成が魅力的です。

大阪成蹊女子高等学校の歌う『風のうた』素晴らしかったです。
美しい伸びやかな声で歌われたヴォカリーズに導かれて、はっきりした発音の詩が歌われていきます。
層をなしたハーモニーが重厚さを増していき、力強く祈りのメッセージが紡がれて圧巻でした。

大阪成蹊女子学校では作曲者の三宅悠太さんを招いての「三宅悠太 合唱作品公開レッスン」に参加され、作曲者から直接指導を受けたそうです。
それは素晴らしいレッスンだったでしょう。

四天王寺高等学校
「空をかついで」から 『鮎』
作詞:石垣 りん
作曲:三宅 悠太

この詩は、川の急流をさかのぼる「鮎」の姿を通して、「生きることの厳しさ」「命の輝き」「個としての孤独と尊厳」を描いています。石垣りんらしい、生活者としての鋭い視点と、生命に対する深い畏敬の念が込められた素晴らしい詩です。

  • 「群れ」と「個」の対比
    鮎は集団(群れ)で川を上りますが、激流を飛び越えるその一瞬一瞬は、すべて「一匹の鮎」自身の闘いです。石垣りんの生きた時代は戦後の苦しい頃でした。
    女一人が闘いながら生き抜いたりんの想いが、読み取れる詩ではないでしょうか。
  • 「きらめき」と「死」の隣り合わせ
    水しぶきの中で銀色に光る鮎の体は、圧倒的な生命力(きらめき)を放ちます。
    でもそれは、一歩間違えれば岩に叩きつけられ、あるいは力尽きて死ぬかもしれないという、極限の緊張感と隣り合わせです。生きる喜びは、限りある命と背中合わせであるからこそ、これほどまでに美しいのだと詠った詩ではないでしょうか。

三宅悠太さんの音楽は、詩の持つ「水の冷たさ」「激流のエネルギー」「命の切なさ」を、緻密なピアノ伴奏と色彩豊かな合唱で表現しています。

  • 川のうねりと水しぶきの表現
    ピアノパートは、流れる水や激しい急流、飛び散る水しぶきを描写して緊張感を生み出しています。
    合唱はピアノの音形(16分音符の動きや激しい和音)をよく聴き、自分が今、川のどの流れの中にいるのかを常に意識して歌わなくてはならず、難しい曲です。
  • ピアノと合唱で表現する推進力
    テンポが停滞すると、鮎が流れに押し戻されてしまうような印象を与えてしまいます。
    常に前方へ進むエネルギー(推進力)を、ピアノと合唱がバトンを渡すように繋いでいかなくてはなりません。三宅悠太さんの美しい旋律とハーモニーが表現するところを、綿密な分析と計画をもって歌わなければならない、難易度の高い曲です。

四天王寺高等学校の演奏を聴いて、初めのフレーズ「さかのぼるのよ」の一声でその力強さ、斬新な音楽に衝撃を受けました。

声も磨かれていますが、間の取り方、ピアノパートとの掛け合いなど一部の隙も無く、緊張感を探ちながらも、自由に歌うことができていることに驚きました。
印象深く、この曲が一遍に好きになる演奏です。

四天王寺高等学校の他の曲も聴いてみたいと思わされました。

Nコン京都府小学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞 銅賞
京都女子大学附属小学校 ノートルダム学院小学校 京都聖母学院小学校

Nコン京都府中学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞 銅賞
京都聖母学院中学校 京都市立西京極中学校 舞鶴市立青葉中学校/
舞鶴市立加佐中学校
京田辺市立大住中学校/
京田辺市立田辺中学校

Nコン京都府高等学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞 銅賞
京都聖母学院高等学校 京都府立向陽高等学校 京都教育大学附属高等学校

Nコン兵庫県小学校の部本選の審査結果

開催日 :2026年8月5日(水)
会場:明石市立市民会館

金賞 銀賞
神戸市立御影北小学校 姫路市立飾磨小学校
神戸市立桂木小学校

Nコン兵庫県中学校の部本選の審査結果

開催日 : 2026年8月6日(木)
会場:  明石市立市民会館

金賞 銀賞 銅賞
神戸大学附属中等教育学校 前期課程 武庫川女子大学附属中学校 神戸市立長坂中学校
神戸市立鷹匠中学校 宝塚市立御殿山中学校 西宮市立甲陵中学校
西宮市立上ケ原中学校 姫路市立広嶺中学校

Nコン兵庫県高等学校の部本選の審査結果

開催日: 2026年8月7日(金)
会場: 明石市立市民会館

金賞 銀賞 銅賞
兵庫県立長田高等学校 神戸大学附属中等教育学校 後期課程 兵庫県立北須磨高等学校
武庫川女子大学附属高等学校 兵庫県立神戸高等学校 甲南女子高等学校

Nコン奈良県小学校の部本選の審査結果

金賞
大和高田市立高田小学校

Nコン奈良県中学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞
香芝市立香芝中学校/
香芝市立香芝北中学校/
香芝市立香芝西中学校/
香芝市立香芝東中学校
広陵町立真美ケ丘中学校/
広陵町立広陵中学校

Nコン奈良県高等学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞 銅賞
奈良県立畝傍高等学校 奈良県立香芝高等学校 奈良県立生駒高等学校
奈良県立高田高等学校 奈良県立五條高等学校
奈良県立高円芸術高等学校

Nコン滋賀県小学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞
長浜市立長浜小学校 滋賀大学教育学部附属小学校

Nコン滋賀県中学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞
日野町立日野中学校 滋賀県立水口東中学校

Nコン滋賀県高等学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞 銅賞
滋賀県立石山高等学校 滋賀県立愛知高等学校 比叡山高等学校
滋賀県立膳所高等学校

Nコン和歌山県小学校の部本選の審査結果

ご提示いただいた小学校の受賞結果を横並びの表にまとめました。空いているところはハイフンなし(空白)にしています。
金賞 銀賞
田辺市立会津小学校 田辺市立田辺第一小学校
田辺市立田辺第二小学校

Nコン和歌山県中学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞 銅賞
和歌山県立桐蔭中学校 田辺市立東陽中学校 和歌山市立日進中学校

Nコン和歌山県高等学校の部本選の審査結果

金賞 銀賞 銅賞
和歌山県立桐蔭高等学校 和歌山県立向陽高等学校 和歌山県立田辺高等学校

本選で金賞を受賞した皆さんはブロックコンクールに出場します。
全国コンクールを目指して頑張ってくださいね!

第93回 Nコン 近畿ブロックコンクール の開催概要です

項目 詳細内容
日程・部門

中学校の部:2026年9月5日(土)

小学校の部:2026年9月6日(日)

高等学校の部:2026年9月6日(日)

会場

NHK大阪ホール
〒540-8501 大阪市中央区大手前4-1-20

交通アクセス

Osaka Metro(地下鉄)中央線・谷町線「谷町四丁目」駅下車
2号・9号出口よりすぐ

観覧方法

【小学校の部】
事前申し込み制(要事前応募)
申込締切:2026年8月16日(日)23:59まで

【中学校の部 / 高等学校の部】
入場自由(※満席・定員超過の場合は入場制限あり)

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